スイスの高級時計 3

スイスのジュネーブ。


その歴史的背景には中世の金細工工芸があり、その技術をもとに17世紀には時計づくりの中心地になっていました。


ジュネーブの時計はデザイン性、緻密さなど、さまざまな特色をもっていますが、金細工工弾、耳に裏打ちされた宝飾技術も特徴です。


なかでもジュネーブ派高級宝飾時計として知られているのが、ジュネーブの時計師チャールズ・サルザノが始めたサーカーです。


創業は1948年と比較的新しいのですが、その源流は16世紀後半にまで遡ります。


サーカーの特徴はイタリアン・ルネッサンスの精神と高級宝飾時計のキャビノチエの技を受け継いでいる時計づくり。


それが表現されているのが「マジックムーン」に代表される作品。


これらは文字盤面にダイヤモンドをちりばめた飾りローター(回転盤)がくるくる回り、楽しい世界を演出してくれます。


こうした余裕たっぷりの遊び心のある時計がつくられるのも、サーカーにはイタリア・ルネッサンスの自由な芸術精神と、中世の伝統工芸から受け継いだ意匠性と、精緻な時計技術が生き続けているからです。


ハミルトン ベンチュラと同じくらい人気があるのもうなずけますよね。


スイスの高級時計 2

スイスのウォルサム。


1850年にアメリカ、マサチューセッツ州ウォルサムに創業。


その後スイスに移転しました。


有能な技術者やデザイナーに恵まれたウォルサムは確固たる地位を築き、ハミルトン カーキとともに世界中で愛用されるようになりました。


1968年に発表した真空ウォッチ「バキューム」、1972年の世界初のデジタルウォッチなど、先駆精神と最高水準の技術は世界中から高い評価を得ています。


西暦2000年には創立150年を迎えました。


このため、画期的なダイヤモンド時計「ラディアント2000」やゴールドウォッチ「18キャラット」「990イエローゴールド」のシリーズを発表しました。

スイスの高級時計

スイスの高級ブランド、ボーム・メルシー。


名前の通り、スイス・ジュネーブの宝飾時計師ウィリアム・ボームとポール・メルシーによって1830年に設立されました。


"時を知らせる時計ではなく、時を忘れる時計"をめざした芸術品としての時計は、宝石やゴールドなどをふんだんに使い、賛を凝らしたものとしてヨーロッパ中の貴族やブルジョワたちの間で認められました。


しかも芸術品ばかりでなく、キャビノチエと呼ばれる時計職人のつくるムーブメントは精度がよく、ボーム・メルシーの名声は確立しました。


1920年にはスイス時計の最高級品質を保証する"ジュネーブ・クオリティ"の称号を受け、名実ともに時計 ジェイコブと一緒に世界の時計のトップブランドに君臨しています。

何事も小型化? 2

これだと週刊誌並みでカバンにも楽に入ります。


その厚さと重さをどれほどにするかは、なかなか難しいものです。


新幹線の中でカパンの上にでも置いてキーをたたくとして、軽すぎるとすぐに動いて打ちにくいに違いないでしょう。


こうした道具では、重さの感覚はきわめて重要な問題でしょう。


プラスチックの茶わんは軽すぎて、全然人気は出ないのです。


やはりズッシリとした手ごたえも必要なのです。

何事も小型化?

それ以前に名刺入れに入る電卓が3ミリ、2ミリ、1・6ミリとどんどん薄くなっていきましたが、カシオ計算機の竹内さんは、電卓をカードと全く同じ大きさにしようと考えたのです。


そのきっかけとなったのは、フィルム状の液晶ができるのを知ったこと。


早速、カード電卓の商品化を企画会議に提案しますが、1・6ミリが0・8ミリになっても便利さは大して変わるまい、それで新技術を採用してコストが高くなるのなら、やる意味がないと皆に反対されたそうです。


そこで竹内さんは、次の会議までにプラスチックのカードに電卓の絵を描いた模造品を作り上げました。


会議の席上で、「これと同じものになるんです」と皆に見せて触らせたところ、一同は「ヘヘェーッ、これで電卓?」とビックリ。


「じゃ、やろか!!」・・・ということになったのだそうです。


百聞は一見、一触に如かずですね。


このカード電卓の大きさが、指でキーを押す場合の限度でしょう。


私はこの画期的な技術から連想して、ワープロがシート状になり、シートワープロが生まれるだろうと予想しています。


カードには数十ものキーは載らないので、下敷きくらいの大きさにせねばなりません。


それは2つ折りのシートで、厚みは数ミリ、開くと片側が液晶のディスプレー、片側がキーボードです。

入力部分にも小型化の限界

大型画面で画質も素晴らしい、しかも値段がベラボウには高くないフラットディスプレーとなると……。


当分は無理のように思えますが、技術者には何とか頑張ってもらいたいものです。


音を聞かせ、目に画像を見せてくれるのは、情報の出力機器です。


出力機器は決して軽薄短小が良いわけではないことはすでに見てきた通りですが、同様の問題は入力機器にもあります。


電卓も軽薄短小の申し子のようなものであり、ついに電子ウォッチの中にまで入ってしまいました。


ゴマ粒ほどのテンキーのついた電卓が市販されたのは、20年ほども前でしょうか。


ですが、よく売れたという話は聞かず、一部の物好きな人が買っただけでしょう。


鉛筆やボールペンの先でゴマ粒をつっつくなどは、当時、どう考えても、親しめる入力手段ではありませんでした。


人間が手を使い、指を使って入力する限り、それに適した大きさがあるはずです。


一方、「薄」の方もどこまでも進んでいって、13年ほど前に0・8ミリのカード電卓が生まれました。

テレビの歴史 2

ディスプレーは軽薄長大が理想です。


そのフラットディスプレーには、様々なタイプがあり、技術開発の歴史は長いのです。


EL(エレクトロルミネッセンス)は、およそ40年ほども前に夢の技術として騒がれました。


その後プラズマディスプレー、エレクトロクロミックス(電流の向きによって着色状態が変わる性質を利用したもの)、それに液晶などが次々に登場しましたが、当時はブラウン管の足元にも及ばなかったのです。


このフラットディスプレーが実用化すれば、壁かけテレビが生まれる、ということで高い期待を持たれていました。


壁かけテレビは当時、夢の技術として期待が大きかったのですが、なかなか手が届きそうになかったのです。


平成元年には12インチの液晶方式の壁かけテレビが市販されましたが、問題は画質にありました。


AVの時代に絵が貧弱では困ります。


だれもが家の中でも、大型の画面、すなわち40インチ、50インチとさらに大きいものが欲しくなっていた時代だったのです。

テレビの歴史

今では大きな画面、きれいながしつにもはや全く興奮などはせず、周囲の風景の中の一つの情景として、見るともなく見ています。


なお、こうした超大型ディスプレーを最初に開発したのは、三菱電機です。


当時、3色のブラウン管を何万本も並べた「オーロラビジョン」で、野球場などに設置されていました。


三菱電機は、大きいのがお好きのようです。


一方、ソニーといえば、有名なトランジスタラジオ、マイクロテレビの開発があり、古くから軽薄短小を率先してやってきた会社です。


ところが、ソニーといえば軽薄短小というイメージに反発して、科学万博ではひとつでっかいものを作ってやろうというのが、ジャンボトロン誕生の契機になったというから面白いですよね。


当時から、テレビはやはり重厚長大がいいかというと、そうでもないという意見がありました。


ジャンボトロンは360トンもある巨大構造物であり、そこらのビルの壁に設置するのは容易でないのです。


37インチ、40インチのテレビは整理ダンスほどの大きさになり、小さな部屋に鎮座ましますと、狭い部屋が一層狭くなります。


そこで理想的なのが、薄い板のようなフラットディスプレーです。


これだと画面を大きくしても、重厚にならずに済みます。


つまり軽薄長大が可能なので、当時から壁かけテレビに期待を持たれていたのです。

町へ出て行く大型ディスプレイ

松下電器のアストロビジョン。


液晶ディスプレーで、縦3メートル、横4メートルのパネルを横に3つ並べてグンとワイドにしています。


こうした超大型のディスプレーが、この頃から街中に次々に出ていったのです。


映像を大勢の人が見るのであれば、画面は大きいものに限ります。


いまでは駅の構内などでは液晶の大型ディスプレーをよく見かけますが、今後はさらに大きく美しい映像が、デパートやホテル、あるいは盛り場のビルの外壁で見られるようになるでしょう。


振り返ってみると、白黒テレビの放送が始まってすぐの昭和30年ころ、街頭に置かれた小さなテレビに100人を超える群衆が集まってきて、豆粒のような力道山が大活躍するのをはるか遠くから興奮して見ていたものです。


あれから50年ほど・・・。


いまでは、カラーの超大型の美しい画面をゆったりと眺めることができるようになりました。

ブラウン管の時代

ブラウン管の中は真空なので、面積が広がるほど大きな大気の圧力が加わります。


従って、肉厚を薄くするにも限度があります。


そこで技術陣がとった手段はコンピューター・シミェレーションであり、複雑な強度計算を何度も繰り返して薄くても強度を保てる設計に持っていきました。


その結果が、105キロなのです。


映像を目で見るディスプレーとして超巨大なのが、「科学万博つくば’85」にソニーが設置したジャンボトロンでした。


画面が縦25メートル、横40メートルもあります。


当時、世界一長大なディスプレーであったのは間違いないでしょう。


これは屋外の巨大な構造物ですが、パビリオンの中にも新しい大型のディスプレーがいくつか見られました。

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